キックボクシングを題材にしたマンガ「モングレル」がもう少し読みたかった

2013年~2014年まで週刊ヤングジャンプにて連載されていたモングレルというマンガをご存知でしょうか?私はリアルタイムで読んでおらず、何か面白そうな格闘技漫画を探していたところ偶然辿り着いたのですが、表紙の絵を見て一目惚れしてしまいました。

全4巻完結済みというお手軽なボリュームもあって一気読みしたんですけど、3巻の後半あたりから嫌な予感しかしないんですよね。というのも、どうやら打ち切りっぽいんですよ。打ち切りになるほど人気がなかったようには思えないんですけど…。そこで今回はあまり類を見ないキックボクシングを題材にした「モングレル(全4巻)」を紹介したいと思います。

著:村瀬克俊
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モングレルはどんなマンガ?

元々、体操をやっていた主人公が体操を忘れてキックボクシングを始め、プロの世界に入ってのし上がっていこうという雰囲気のマンガです。主人公には弟がいて、その弟がメチャクチャ優秀ということで引け目を感じて体操界を去ったという複雑な経緯があります。

あくまで舞台は「日本で立ち上げられたキックボクシングの新団体」なので、いわゆる世界を舞台にしたマンガではないんですけどそれがむしろ良かったように思いました。「次の対戦相手が3傑の1人…」という展開はあまり好みではありませんでしたが、元体操選手がキック界でのしあがっていくという斬新な初期設定に一気に引き込まれてしまうマンガです。

モングレルを楽しむポイント

主人公の強さが普通

コミックス1巻

「バキ」のような主人公最強という物語でもなければ「はじめの一歩」のようにカースト制度の下から上がっていくという極端なものでもありません。「体操では優秀な成績を残しながらも、更に優秀な弟の成績に霞んでいただけで素材は良い」というアプローチを残しつつ、非常に現実的な強さで進行していくのが好印象でした。

世界を舞台にしている格闘技マンガだと「日本の舞台で負けるのなんて1回か2回、下手すりゃ負けない」くらいの感じで読みますから、なんだかんだ苦戦しながらも「結局、勝つんでしょ?」って目で読み進めてしまうじゃないですか?そういう目で読んでいたときに意表を突かれると「やられた!」って思っちゃうんですよね。

まぁ「ヘッドギアしてるのに随分簡単にKOするなぁ」という不自然さは少し感じますが、マンガとしての許容範囲内だと思います。少なくともグローブが火に包まれたりってことはありません。

絵が綺麗なので格闘シーンが映える

モングレル2巻

絵だけで打ち切りがどうこう決まるわけではありませんが、バトル系漫画・格闘技漫画・スポーツ漫画において躍動感って重要だと思うんです。このマンガはその見せ方が非常に上手いので、流れるように読み進めることができます。

大袈裟な筋肉モリモリのやつも出てこなければ、バカみたいに伸びるパンチなんかもないので「マンガなんだけどある程度は現実志向」という非常に良いバランスで進んでいくと言えるでしょう。そして絵もめちゃくちゃ綺麗です。

マンガらしさを受け入れられるかどうか

コミックス3巻

「なんで打ち切りになっちゃったんだろう?」と考えたときに、日本では競技人口が少ないキックボクシングが題材だからっていうのもあるんですけど、もしかすると「現実と創作の境界線が中途半端」だったのかなぁと思う部分が挙げられます。

例えば格闘技なんかだと対戦前の煽りがあるじゃないですか?「負けたら切腹するわ」みたいなやつ。微妙にスポーツマンシップに欠けるくらいが1番盛り上がる部分だと思うんですけど、そういうのが無かったのかなぁと。それなのに「負けられない理由」みたいなものが結構なレベルでぶっ飛んでるんですよね。

私はリアルタイムで読んでいたとしても恐らく毎週楽しみにしていたマンガになっていたので、なぜこれが打ち切りになるかよくわからないんですけど、たぶん「変にリアル」という風に捉えられちゃったんじゃないかと思います。

「まさにこれから!」というところで完結

コミックス4巻

全4巻という事前情報から入ると、2巻の途中辺りで「これ打ち切りになったんじゃね?」というのがメチャクチャ伝わってきます。極端に言えば「四天王がまだ1人しか出てきてないのに最終巻に突入した」みたいな感じです。

どうやって収拾つけるかという部分に関しては予想通りなんですけど、消化不良感がハンパ無いです。その先を描くチャンスがあればもしかしたら化ける可能性もあったんじゃないかと思いましたね。…マンガの世界は厳しいなぁ。

最後に

格闘漫画って超一流以外が淘汰されていくようなイメージがあるので、あまりそれを題材にして新しく描き始めるというマンガ家さんも少ないように思います。数巻で終わるか長期連載かのどっちか1つみたいな感じですもんね。

個人的には非常に好きなジャンルの1つなので、この手のマンガが増えていってくれると嬉しく思います。もし格闘技系のマンガが好きな人で本作を読んだことがないという人は是非読んでみてください。

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