流れもアガリ牌も掴み取れ!おすすめの面白い麻雀マンガを紹介する

流れもアガリ牌も掴み取れ! おすすめの面白い麻雀漫画を紹介する

麻雀漫画には大きく分けて2種類の作品があります。「本格派志向の作品」と「実際には、あり得ないような描写の作品」です。麻雀漫画の多くは実際には有り得ないような派手な展開が描かれていることが多く、素人目に見てても十分に楽しいんですよね。

それは実際の麻雀が好きな人からすると、なんとなくSHOWのような感覚があったりもして、あまり好きになれないという人がいるのも1つの事実です。一方で麻雀特有の駆け引きに焦点を当てている作品もあり、派手さには欠けるものの本来の麻雀におけるヒリつく感じを味わうことができる作品もあります。

私はそのどちらにもそれぞれ良い部分があって、違った楽しみ方ができるのが麻雀漫画だと思っています。というわけで今回は数ある麻雀漫画を読んできた私がおすすめの面白い麻雀マンガを紹介したいと思います。

目次

咲‐Saki‐

人気絶頂の本格美少女麻雀物語(ガールズマージャンストーリー)!!時は21世紀…。麻雀の実力が人生を左右する時代に、二人の天才女子高生が舞い降りる。毎局プラスマイナスゼロで和了(アガ)る少女・宮永咲。全国中学生麻雀大会個人戦優勝者・原村和。互いの生き様が交わる時、熱き物語の幕が上がる――!!

いわゆる萌え系って言うんでしょうか。美少女とマージャンの融合って感じの絵で、登場人物にも可愛らしい女の子が多いです。表紙ではマージャン牌を握っていても、ぱっと見で麻雀マンガとは思えないような可愛らしい絵です。

所々でマージャンの専門用語を解説してくれたりしているので、初心者にも優しい作品だと言えるでしょう。どちらかと言うと「細かいことは描かずにマージャンの大まかな流れを楽しむ作品」のようにも思えます。

よくある麻雀マンガが好きな人にはあまりおすすめできないかもしれませんが、マージャンに興味を持ち始めた人が読むマンガとしては最適だと思いました。「ここから入ってマージャンに興味を持つ人も出てくるだろうなー」と思える作品です。

咲‐Saki‐ 阿知賀編 episode of side-A

大人気本格美少女麻雀物語『咲-Saki-』(ガールズマージャンストーリー)のスピンオフ!幼き頃、麻雀を通じて仲間たちと絆を深め合った高鴨穏乃と原村和。時は流れ、離ればなれになった二人を繋げたのも、やはり麻雀だった。全国大会で旧友との再会を果たすため、仲間と共に穏乃は再び牌を握る――!!

上で紹介した『咲‐Saki‐』のスピンオフ作品です。本編を読んでいる人、本編が好きな人は楽しめるでしょう(「麻雀が好きな人におすすめできる」とは言ってない)。本編の流れを汲んでいて、女の子が非常に可愛らしく描かれています。

本編では全国大会に出るまで結構な時間を要したのに対し、コチラの作品では第1巻の時点で全国大会の場面が描かれているので、少し駆け足感を感じてしまう部分は否めません。きっと大人の事情なんじゃないかと思いますが・・・。

青春を感じさせてくれる描写の数々に、本編のファンなら思わずニヤッとしてしまう場面が多いです。本編を読んで夢中になっている人は、間違いなく押さえておきたい作品ですね。

咲‐Saki‐ 阿知賀編 episode of side-A 第1巻

シノハユ

白築慕は小さな胸に大きな夢を抱いた。大好きな母に自分を見つけてもらうため、大好きな麻雀で注目される選手になると…。これは麻雀で全国の頂点を目指した少女たちの軌跡──。

こちらも「咲‐Saki‐」のスピンオフ作品です。上で紹介した阿知賀編を知らなくても楽しめますが、本編は押さえておいた方がいいでしょう(本編を知らなくても楽しめますけど)。

これまでの咲シリーズには無かったようなシリアス感が滲み出ていて、まったく新しいマンガになっているような気がします。ここまで上手に日常の風景を描かれてしまうと、本編の世界観がますます鮮やかになってしまいますね。

本編に登場するキャラクターを考えたら、スピンオフ作品がどれだけ出るのか・・・。とは言いながらも、どの作品もやっつけ感が無く、すべてしっかり練り込まれて描かれている作品ばかりだと思います。

阿知賀編のような駆け足感もなく、マージャンが好きだと言う気持ちが全面的に押し出ているので、より万人向けになっている作品です。なにより「麻雀マンガで泣きそうになる感覚」って他の作品には無いので興味がある方はどうぞ。

シノハユ 第1巻

天牌

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麻雀を愛する想いは誰にも負けない――!!天性の強運と感性を武器に、牌と共に生きる決意をする沖本瞬!!かつての同級生たちが社会と折り合いをつけて生きていく中、彼はひたすらに、ひたむきに、卓上の闘いへと身を投じていく!!「俺は一体、どのくらい強いのか!?」…今、激しい伝説の幕が上がる!!

少し危険な香りも残しつつ、そこまで大袈裟にもなっていない本格派のバランス加減が秀逸です。個人的には1・2を争うほど大好きな麻雀漫画かもしれません。長編漫画になってしまったので一気読みは厳しいかと思いますが、途中で読むのを止めるのが難しいほどに続きが気になるはず。というより「麻雀がしたくなって仕方がない」という状況に陥ること必至でしょう。

牌の1つ1つから感じる鼓動や、場の臨場感・・・。手の汗まで再現されているかと思うくらいの雰囲気を持っています。時間感覚すら表現されていると言っても過言ではありません。過剰になり過ぎず、本物の麻雀のような雰囲気が味わえる数少ない麻雀マンガの1つで、麻雀が好きな人にこそ読んでもらいたい作品です。

天牌 第1巻

むこうぶち

“むこうぶち”―――それは、一匹狼の真のギャンブラーを意味している。新宿、赤坂、六本木――、東京深奥部のマンションや雀荘に、高レートの場が乱立した1980年代。そこに、冷酷非情な伝説の強者・傀がいた!今日もまたギャンブルに狂った男たちが全てを失い、消えていく――。

1980年代の高レート麻雀を舞台に繰り広げられる物語なのですが、特筆すべきは「勝負に負けた敗者にスポットが当たっている」という点です。本来の麻雀マンガはいかにして主人公が相手の上をいくかという部分が熱く描かれているのに対し、本作は主人公が勝つのは当たり前というテイで話が進みます。

当然ながら主人公は勝つべくして勝っているので、対局中における焦りなどは一切描かれていません。そういう意味でも非常に斬新で、面白い麻雀マンガと言えるでしょう。他の麻雀でありがちな部分が根こそぎ削られ、新しいジャンルを確立したと言っても過言ではありません。麻雀マンガであって麻雀マンガではないような不思議な面白さ、ぜひ堪能してみてください。

むこうぶち
Ⓒむこうぶち

天‐天和通りの快男児(全18巻)

顔に無数の傷をもつ男――天。見かけの豪放さとは違い彼の打つマージャンは繊細で思慮深い。権謀術数の卓上に彼の不敵な微笑が浮かぶ。ある日、なじみの雀荘のピンチを聞きつけた天はその店へとおもむく。しかしそこにいたのは、まだあどけなさの残る若者ひろゆきであった。

間違いなく名作で麻雀マンガの枠を大きく超えた作品と言っていいでしょう。後述している「アカギ」は、この物語よりも以前の話に当たります。私は先にアカギを知ってから本作を読みましたが、ますますアカギが好きになってしまいました。勝負の駆け引き、ここぞという時のイカサマ、ツキの流れ・・・どれを取っても一級品です。

読むのに時間がかかる作品ですが止め時がわかりませんし、後半に至っては人間ドラマです。「いつまでも終わらないでほしい」という感覚にすら陥り「読み進めたいけど読み進めたくない」という不思議な感覚すら覚えます。

「いいじゃないか・・・!三流で・・・!熱い三流なら上等よ・・・・・・!」赤木しげるのセリフに胸を打たれたという人も多いでしょう。間違いなくイチオシの麻雀マンガなので読んでない人は是非読んでみてください。

天 天和通りの快男児
Ⓒ天 天和通りの快男児

兎~野性の闘牌~(全17巻)

初めは点だった。いじめられっ子の高校生、武田俊(たけだ しゅん)は強引にやらされたイカサマ麻雀で危険牌を見抜き、不良達の思惑から逃れることに成功する。そんな俊の能力に気付いた同級生の山口愛は、代打ち集団ZOOに俊を参加させようとするが、ZOOの園長こと風間巌は拒否する。入団を諦めさせようと風間巌が設定した武闘派ヤクザとの対局で、一度は入団を諦めた俊だったが、俊の中で何かが覚醒しはじめていた。点はおぼろげながら線になり、面になってゆく。

いじめられっ子の主人公・武田俊がZOOと呼ばれる代打ち集団に入り、成長していく姿を描いた麻雀マンガです。ZOOの所属しているメンバーには、それぞれコードネームにちなんだ特殊能力があります。

いわゆる魔法マージャンにありがちな「ドラがやたら乗る」とか「ずっと俺のターン」みたいな能力があり、それがマージャンの演出の幅を広くしていると言っていいでしょう。ちょっと動物に例えているあたりに厨二っぽさが垣間見えますが、それさえ気にならなければ楽しめる作品だと思います。

主人公の武田俊はコードネームが兎で、とりわけ危険察知能力が高く「相手の当たり牌がわかる」という特殊能力です。ちなみにZOOのリーダー的存在である風間が持つ能力「豪運」はハッキリ言ってチートで、簡単に役満を成立させるという・・・もはや反則です。しかも通り名的なものが園長ですからね・・・動物園、パネェっす。

兎~野性の闘牌~
Ⓒ兎~野性の闘牌~

アカギ(全36巻)

雨降る場末の雀荘に迷い込んだひとりの少年。それまでの短い人生をいやが応にも人に想像することを強いる真白な髪、その目の奥は底なしの闇――彼の名はアカギ。後に神域の男と呼ばれ、裏社会に伝説をつくった男――あの赤木だった!!

麻雀のルールはおろかマージャン牌を握ったことすらないという13歳の少年・赤木しげるが、とある事がキッカケでヤクザ相手に麻雀を打つことになり、徐々に神域の男と呼ばれることになる才能を発揮していく物語です。主人公自身が麻雀を知らない状態から始まるので、勉強しながら読めるというのは嬉しいポイントですね。

初心者でありながらも徐々に天才の片鱗を見せるという、絶妙な表現とパワーバランスが秀逸で一気に引き込まれてしまうこと間違いありません。「VS矢木編」や「VS市川編」など、個性の違う対戦者と次々と対局していく様子には心地良いテンポを感じるほどです。

しかし「VS鷲巣編」は金の代わりに血液で支払うという発想こそ面白かったものの、中だるみになってしまった感が拭い去れません。全36巻が終わった頃には「ようやく終わったか…」という安堵感がありました。

最初は面白いんですけど「20巻以上に渡って同じ相手と対局し続けられてもなぁ・・・」と思った読者も多いはず。単行本7巻までは文句なしに面白いので、そこまで読んでから鷲巣編に手を出すかどうかを検討するのもアリです。

アカギ
Ⓒアカギ

賭博堕天録 カイジ(全13巻)

「パッ…と目覚めちゃいましょうよ、その冬眠から……!」――。パチンコ「沼」での勝利から6カ月後、無一文になった伊藤開司(いとう・かいじ)は、働きもせず堕落しきった毎日を送っていた。そんなカイジを居候させていた坂崎(さかざき)もさすがに愛想が尽き、300万円を手切れ金にして彼を追い出そうとする。その時、カイジを捜していた地下強制労働施設での仲間であった三好(みよし)と前田(まえだ)が現れて……!?

通常の麻雀漫画とは大きく異なるのが賭博堕天録カイジです。本作では「十七歩」と呼ばれる特殊なルールの麻雀対決が描かれています。いわゆる通常の麻雀とは全く違うテンポで進んでいきますが、麻雀好きなら絶対に楽しめる内容です。

少し複雑なのが「自分たちが築いていた必勝法が実はまやかしで、裏では相手が必勝法を握っていた」という点です。簡単に言うと「イカサマで相手をハメるつもりが、その情報が相手に筒抜けだった」わけですが、その辺の心理描写が巧みに描かれています。

最後に相手を搦め取る瞬間はまさに圧巻。麻雀のルールがわからないと楽しめないと思いますが、麻雀が大好きだと言う人にはぜひ読んでみてほしい麻雀マンガです。

関連:「賭博堕天録カイジ」の魅力や面白さをネタバレ無しで紹介する

賭博堕天録カイジ
Ⓒ 賭博堕天録 カイジ

ムダヅモ無き改革(全16巻)

元内閣総理大臣の小泉ジュンイチローが特異の「麻雀外交」で外敵を次々となぎ倒す痛快麻雀アクション!!

過剰な政治背景と共に描かれるぶっ飛んだ麻雀マンガです。各国の首脳と麻雀で対決するという恐れ多い作風ですが、ブラックユーモアに溢れていてとても面白い作品だと思います。各国のトップを「これでもか!」というくらいにイジり倒しているので、どっかの国に知れたらテ〇ドンとか撃たれてしまうかもしれません。

麻雀マンガというよりは「ギャグマンガなんだけど、一応マージャンを題材にしてみました」感が強い本作ですが、マージャンが好きなら物凄く楽しめると思います。もちろんギャグに重きを置いている部分もあるので、マージャンを知らなくても十分に楽しめるかと。

日本の政治家が多数登場していますが、ちょっとした悪意が感じられるキャラデザインが本当に面白いんですよね。この作品を初めて読んだときは本当に衝撃的でした。麻雀マンガ特有の緊張感とは無縁の作品ですが、多くの人に読んで欲しいマンガです。

関連:こんな麻雀漫画は見たこと無い!『ムダヅモなき改革』を紹介する

凍牌 -裏レート麻雀闘牌録-(全12巻)

どうしたのオジさん、震えてるよ――。金、女、臓器…、欲望蠢く裏レート雀荘を荒らし回る男がいるという。その男、いまだ少年にして、冷徹なる思考、冷艶なる打牌、裏世界からは<氷のK>と呼ばれているが、自宅には少女を飼っていると噂される…。不確実(スリル)を楽しんでこそギャンブル!裏レート麻雀闘牌録!

麻雀マンガには珍しく絵が少年マンガっぽいというか、非常に読みやすい絵だと思います。「女の子を飼っている」という設定もあるので、好きな人は好き・・・なんだろうか。絵が可愛い割にやたらとヤクザが出てくるのですが、簡単に指が飛んだり暴力的な描写こそ多いものの、恐怖みたいなものはあまり感じません。

麻雀自体はタイトルの通り、凍るような麻雀を意識している作品で半端ない記憶力と動じないメンタルをウリにしている高校生(氷のKという愛称)が主人公です。「君らがイカサマしても、俺はヒラで勝てるし」というような最強ぶりを発揮しています。目隠しして緑一色とか普通にアガりますから。

注意したいのが12巻時点で1つの区切りは迎えますが、続編として「凍牌~人柱篇~」へと繋がるので、この物語単体で考えると完結しないようなカタチになります。これだけ読んでもスッキリしないのでそこは注意しましょう。

凍牌 裏レート麻雀闘牌録
Ⓒ凍牌 裏レート麻雀闘牌録

凍牌~人柱篇~(全16巻)

謎の『名簿』を賭け、羽鳥と対局することになったK。しかし、羽鳥5万点、K3万点の持ち点で、点棒の代わりに1人6千点×5人の命という絶対的に不利なルールであった!!大人気麻雀バトル・コミック新シリーズ!!

上で紹介した凍牌と物語が繋がっているので、コチラだけを読んでも何のことかサッパリわからないと思います。極端な話をすれば凍牌13巻目からで良かったと思うんですよね。点棒の代わりに家族の命を賭けているという「相変わらずのぶっ飛んだ内容」から始まりますが、対戦相手が仕掛けてくるイカサマなど前作と比べて格段に面白くなりました。

親が死んでも「氷のK、健在!」といった感じで、一切の焦りを見せなかった瞬間は「何が描きたいの!?」と批判的にもなりかけましたが、人間らしい一面を見せてくれただけでも面白さが増えたように思えます。

残虐的な描写は残しつつも、この作品の向かうべき方向がようやく確立されたかなぁという印象です。こっちは素直におすすめしたいです(そのために前作も読んでください)。

凍牌~人柱篇~
Ⓒ凍牌~人柱篇~

哲也~雀聖と呼ばれた男~(全41巻)

勝負の世界でしか生きられない人々がいる。人は彼らをギャンブラーと呼ぶ……。「雀聖(じゃんせい)」蘇る!!伝説の勝負師、無頼作家・阿佐田哲也(あさだ・てつや)の青春!昭和20年――終戦。16歳の哲也は生きる希望を見失うが、博奕場の真剣勝負を体験することで気力を取り戻す。もっと強くなりたい!もっと勝負がしたい!そんな哲也は運命の糸に導かれて、進駐軍の米兵が支配する横須賀の裏通りに向かった。命をやり取りする闇麻雀の世界で、駆け出しの“坊や哲”は生き残れるのか……。

主人公の阿佐田哲也が旅をしていく過程で色んな人間と出会い、マージャンで勝負していく様子が描かれています。個人的にはバトル&魔法系マージャンって呼んでるんですけど、本作はゲームやパチスロ機にもなっているくらい多彩な演出が有名な麻雀マンガと言っていいでしょう。

基本的な流れとしては「新たな敵が登場→哲也が負ける→相手のマージャンの本質を知る→哲也が勝つ」みたいな流れです。良くも悪くも少年マンガらしい展開で、単純なイカサマから手の込んだトリックまで豊富に織り込まれています。ヒラとサマの両方が描かれていますが普通に役満が飛び交うような作風です。

一見アホらしい感じにも思えますが、それでも少年マンガとして上手くハマった作品だと思いました。個人的には「房州さんの卵を立たせるエピソード」が好きです。普通にやったら絶対に立つことがない卵を立たせるシーンがあるんですが、思わず感心しちゃいましたよね(麻雀のシーンじゃないですけど)。

哲也 -雀聖と呼ばれた男-
Ⓒ哲也 -雀聖と呼ばれた男-

東大を出たけれど 麻雀に憑かれた男(全3巻)

東大卒、職業・雀荘店員。これは、実在する人物の日常を描いた物語である――。日本中には二万軒の雀荘があり、各々にメンバーという人種が巣食っている。彼らは、雀荘での雑務や接客をこなしながら、自腹で客と麻雀を打つ、雀荘従業員である。単に麻雀が好きなだけでは、とても続けられる仕事ではない。皆それぞれの事情を抱えながら、将来も希望もない閉塞した場所で、細々と生きながらえているのである。

東大卒で雀荘店員になったという男の日常を描いた麻雀マンガ(実話)です。正直私のような一般人からすると「東大を出てまで、なにもマージャンで生活しようなんて考えなくても・・・」と思ったりもするのですが、その辺の葛藤なんかも描かれていて何かを思わずにはいられない作風に仕上がっています。

肝心の麻雀の描写については実話なだけあって本格志向一直線です。ただ、普通の麻雀マンガと違って「次々に強い相手と対局していく」というような流れではありません。マージャンを通して描かれる人生ドラマと言っていいでしょう。

全3巻の読みやすいボリュームもあって、続きが読みたくなるような作品です。普通は中だるみしたりするので、本作みたいなパターンは珍しいですけど「もう少し長くしてほしかったなぁ」と強く思いました。

東大を出たけれど 麻雀に憑かれた男 第1巻

鉄牌のジャン(全7巻)

麻雀界に突如現れた伝説の雀豪のDNAを持つ男・黒鉄雀(クロガネジャン)。どんな手段を使っても無敗を守り続ける彼には敵対する雀士が後を絶たない。たとえ相手が素人だろうが容赦なし! の天才悪童・ジャンがあらゆる知識と得意の料理で敵を粉砕する、ダーティーヒーロー麻雀劇画!!!

有名料理マンガ「鉄鍋のジャン」のスピンオフ的な立ち位置で、麻雀マンガとなったのがコチラの鉄牌のジャンです。麻雀マンガと料理マンガは勝手が大きく違うので、あえて鉄鍋のジャンが好きなだけの層が手に取るとは思いにくいように感じました。

というのも料理マンガで言えばジャンのダークヒーロー感が映えるというか設定的にも非常に斬新なんですけど、麻雀マンガの登場人物って大体がズルさを兼ね備えているので、本作の場合は本来の良さが生かし切れていないというように思います。

おすすめできるのは鉄鍋のジャンのファンで、なおかつマージャンが好きな人でしょう。同シリーズのファンならニヤリとさせられる場面も多く、お色気満載の麻雀マンガです。

鉄牌のジャン!
Ⓒ鉄牌のジャン!

無敵の人(全4巻)

運の要素が大きく、「無敗」などありえないと言われる「麻雀」。しかし、日本最大のネット麻雀「雀仙」に突如「無敗」のプレイヤーが現れる! 彼の名は「M」。そんな「M」のイカサマ疑惑を突き止めるため、偽りの友情を装って近づく貧乏フリーターの園田順平。だが、「M」の強さの秘密を知った時、彼への熱き友情が芽生えはじめ…。「無敗」の壁に挑む、麻雀友情譚、開幕!

ライアーゲームの作者さんが描いた麻雀マンガです。心理戦を巧みに描くことで有名な作者さんが描いているということもあり、通常の麻雀マンガとはベクトルが違う作品に仕上がっていると言っていいでしょう。

本作の主人公はネット上で繰り広げられるオンライン麻雀で無敵の人物で、あまりにも強すぎるために「チートじゃないか?」「イカサマをしているに違いない」という目を向けられ、その正体を突き止めるというものがテーマになっています。

超人雀士とは違って普通に放銃もするこの人物は「超人的な記憶力を武器に戦う雀士」で、これまでに見ないタイプの麻雀マンガを演出していると言っても過言ではありません。残念ながら途中で打ち切りになってしまった経緯こそありますが、個人的には他に打ちきりになってもいいマンガが幾らでもある中で勿体ないと思っていました。

無敵の人
Ⓒ無敵の人

牌王伝説 ライオン(全4巻)

「どうせ命を張るならでかい相手のほうがいい」全財産を賭けた7億勝負…!!超絶クライマックス!卓上の猛獣・堂嶋の激闘を描くバイオレンス麻雀伝!!

上項で紹介した凍牌のスピンオフ作品です。凍牌の主要キャラの1人である堂島にスポットが当たっているのですが、個人的には本編よりもコチラの方が好きだったりします。流れ的にはカイジっぽいというか、本作はあくまでマージャンがメインなんですけど「少し残酷でスリルのある要素」が取り入れられてるんです。

サメのいる水槽のなかに沈められたりとか・・・ちょっとリアリティが無くてギャグっぽくなってしまってるのが残念なんですけど、ヒリつく展開に持って行こうとしている感があります。本作は全4巻ですが凍牌同様こちらも続編が用意されていて、コチラはあくまで第一部でありストーリーとしては未完ですので注意してください。

牌王伝説ライオン 第1巻

バード -砂漠の勝負師-(全2巻)

いまだ負けを知らない打ち手・蛇。彼との勝負に際し、般若組は砂漠の魔術師・バードに依頼する。今、日本に凶鳥が舞い降りる。

雀士ではなく「超一流のマジシャンがマージャンをしたら?」という仮定の要素を兼ね備えた麻雀マンガです。内容としては日本にいるマージャンで負けなしの男に天才マジシャンが挑むというものですが、ヤクザ同士の抗争が絡んでいたり血生臭い雰囲気もしっかりと再現されています。

自動卓を使用しているものの、すり替えによるイカサマはもちろん、マジシャンならではの視点にも注目です。

バード -砂漠の魔術師- 第2巻

示談交渉人M(全1巻)

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「オレは今夜死ぬ…お前は…なぜ生きる…? 金もない…才能もない…その上怠け者だお前の命は…何のために存在している…?」命懸けのドラマが今、始まるっ…!

交渉人と聞けば立てこもり事件なんかの時に犯人を説得する役割を持っている人のようにも思えますが、ここでの示談交渉人とは「命がけでギャンブル(麻雀)をする人」のことを指します。

麻雀マンガではありながらも、どちらかというとヤクザとの揉め事や命を賭けた勝負という部分にスポットが当てられているので、完全なる麻雀マンガを期待していると痛い目に遭うかも。

負けられない勝負やヒリつく雰囲気が好きならおすすめです。Kindle unlimitedなら無料で読めますし、無料体験キャンペーンなどもやってますので興味のある人はぜひ登録してみてはいかがでしょうか。

関連:雑誌好きにオススメ!Kindle Unlimitedを1ヶ月無料体験してみた感想

示談交渉人M 第1巻

雀獄島(全1巻)

最初は「死ぬまでマージャンをしなきゃいけない島に送られた人の話」だと思っていたのですが、実際に読んでみたら「こんな麻雀マンガは読んだことが無い!」というくらい衝撃を受けました。いわゆるミステリー作品にマージャン要素を盛り込んだという新感覚の作品と言っていいでしょう。

物語自体は娘を殺された男の復讐の話なのですが、ここで描かれているマージャン対決の様子が点棒を奪い合うというものではなく、「対面に満貫を振り込め」などの特殊なルールであることにも注目です。主人公はマージャン初心者という設定ですが、とある理由で対局中に雀士としての才能を開花させていくことになります。

純粋な麻雀マンガではありませんが1巻で完結しているので読みやすいですし「ミステリーもマージャンも好き」という人なら楽しんで読むことができるのではないでしょうか。

雀獄島 第1巻

ナナヲチートイツ(全3巻)

麻雀の代打ちを生業とする父とのコンビ打ちで連勝を重ねてきた桐島中也。しかし、その父の裏切りによってヤクザへと売り飛ばされてしまう。自由なき絶対服従の生活から果たして中也は脱出できるのか!?親に捨てられ…ヤクザに売られ…麻雀によって人生を狂わされた高校生の復讐劇!!

主人公は父親とコンビ打ちをしている青年ですが、ある日の対局で父親に裏切られて奴隷生活へと堕ちます。それによって運もどん底に落ち、地獄の底から這い上がっていく様子を描いた作品です。

新たなパートナーは七対子を得意としていて、リーチをかけたら必ずツモるという強運の持ち主。つまり、魔法系マージャンですね。絵が綺麗なので、主役(一応、準主役かな?)の女の子が可愛いです。

復讐劇×マージャンですが、奴隷の表現として所々にエロシーンが入っています。色気があるというよりも、結構ゲスい描写なので好き嫌いが大きく分かれるところでしょう。

ナナヲチートイツ 第1巻

最後に

個人的には本格派志向の麻雀漫画の方が好きですが、本格派すぎるとそれはそれで地味というか、マンガとしてのエンターテイメント性に欠けるという部分もわかります。それぞれの特徴を上手に生かせている作品は、なんでも面白いです。天和とか国士無双が飛び交うのも、それはそれでアリなんじゃないかと。

「ヒカルの碁」みたいにマンガから始まるブームみたいなものもあると思うので、麻雀好きとしては、これらのマンガにあやかって麻雀ブームが起きてくれたらなぁと思っています。

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