食器用洗剤でお風呂(浴槽)を洗ってみた|ちゃんと汚れは落ちる?

食器用洗剤でお風呂(浴槽)を洗ってみた!

 

先日、お風呂場の掃除をしようと思い立ったときに、お風呂用洗剤を切らしていたことに気が付きました。そこで苦肉の策ではありますが「食器用洗剤」でお風呂場を洗ってみたところ、意外と汚れの落ちも良くて使えると思ったんですよね。

ちなみに私が使用した食器用洗剤は、ジョイ(弱酸性)です。理屈から考えると弱酸性と言われれば「肌にもそこまで悪くない」とか「水垢には有効なんじゃないか?」と思いましたが、実際のところはどうなんでしょうか。水垢には有効でも皮脂汚れなどの酸性の汚れには意味が無いような気も・・・。

というわけで今回は「お風呂掃除に食器用洗剤を使用するのは有効なのかどうか」という部分についてまとめていきたいと思います。

目次

お風呂場の汚れ

〇〇性

中学生の頃にリトマス試験紙やBTB溶液などを用いて色の変化を見るという勉強をしたかと思いますが、基本的な汚れは酸性~中性~アルカリ性に分類されます。

そして酸性の汚れを落とすにはアルカリ性、アルカリ性の汚れを落とすには酸性が望ましく、いわゆる「中和」をしてあげることが望ましいのが一般的です。

 

お風呂場の汚れの種類

皮脂(酸性の汚れ)

水垢(アルカリ性の汚れ)

カビ

 

お風呂場にできる汚れを大きく分けると、上記の3つになります。

いわゆる人間の体を介して出る皮脂汚れは酸性の汚れ、水垢(水に含まれるカルシウムやマグネシウム)や石けんカスなどの汚れはアルカリ性の汚れです。

例えば「マジックリン」を始めとする多くの浴室用洗剤・食器洗い用洗剤などは中性洗剤になります。中性洗剤は「酸性の汚れもアルカリ性の汚れもどちらも中和する(汚れを落とす)働き」を持っています。

中性洗剤は万能!?

 

前項で、中性洗剤は「酸性の汚れもアルカリ性の汚れも落とす」と書きましたが、それが万能かと問われると、実際はそうではありません。

これらの中性洗剤が汚れを落とすのは、phによるものよりも界面活性剤による力が大きく、中性洗剤はアルカリ性洗剤や酸性洗剤と比較すると洗浄力は低いとされています。

 

しかし中性洗剤にも多くのメリットがあり、代表的なところでは「軽度であれば汚れの種類を選ばない」という点と「比較的安全性が高く、物を変質させたりする恐れが少ない」という点で、私たちの生活に密接している製品です。

つまり水垢(アルカリ性の汚れ)に対してだけで言えば、中性洗剤よりも弱酸性(phが低いもの)の洗剤の方が有効と言えます。

 

弱酸性のアイテム

 

「お風呂掃除に使える酸性の洗剤と言えば?」と言われると、個人的にはCMが非常にインパクトが強かったという意味で「ティンクル」が思い浮かびます。こちらは「お酢の力」という売り文句で販売されているので、すぐ分かるように「酸性のアイテム」です。

そのため、浴室にはびこる水垢や石けんカスなどの汚れに対しては、非常に高い効果を発揮してくれると言えるでしょう。ケトルやポットなんかの汚れは水垢の一種なのですが、よくクエン酸洗浄をしますよね?水垢汚れには、中性のものよりも酸性のものの方が洗浄効果が高いのが一般的です。

 

弱アルカリ性のアイテム

食器洗い用洗剤では「JOY」が有名

 

弱アルカリ性のアイテムでは食器用洗剤の「ジョイ」が有名ですが、他には洗濯用洗剤などに多く見られます。ジョイが「油汚れに強い」と謳っているのは、酸性の油汚れに対して弱アルカリ性で洗浄しているからです。

そのため食器に限らず、ガスコンロ周りやレンジフード周りの油汚れには、中性洗剤よりも弱アルカリ性洗剤を用いた方が効率的に汚れが落とせると言えます。

 

中性<アルカリ性!?

私なんかだと「じゃあ油汚れに強いんだったら、中性洗剤よりも弱アルカリ性洗剤の方がいいじゃん!」と思いがちですが、一概にはそうも言えません

というのも、食器用洗剤はただでさえ肌には良くない成分で作られています。食洗器が売れている理由には、家事を楽にするというだけでなく「肌への影響を考えて…」という理由もあるんです。

 

人間の手には必要な皮脂がありますが、食器洗いの過程でそれも落とされてしまいます。その落ちる量を考えたら、中性洗剤よりも弱アルカリ性洗剤の方が手荒れの影響は高いと言えるでしょう。

そのため、手で行うことを想定している食器用洗剤は中性が多いですが、食洗器用の洗剤には弱アルカリ性のものが多いです。洗濯用洗剤でも同じことが言えますね。

お風呂掃除に食器用洗剤はアリなのか

一般的な食器用洗剤であれば中性だが・・・

 

一般的なお風呂掃除用の洗剤は中性洗剤ですから、代わりに食器用洗剤を使用しても問題なさそうです。

ただし食器用洗剤には、お風呂掃除用の洗剤と比較して「スポンジで磨いている間以外の泡立ちも良すぎる」という特徴があるので、洗い流すという行為が大きな手間になってしまいます。

実際にやってみるとわかりますが、水で洗い流す際の泡立ち具合が全然違うんですよね。食器用の方はシャワーで流している間もずっと泡立つのに対し、お風呂用の洗剤はサッと流せます。ここにはさすがに「餅は餅屋」という印象を受けました。

 

JOYは弱アルカリ性だけど・・・

結論から言うと、お風呂場の洗剤としてジョイ(弱アルカリ性洗剤)を使うという行為は「皮脂汚れに対しては有効策」と言えるでしょう。ただし、こちらも洗い流すのに大きな手間が生じてしまうという部分は、食器用中性洗剤と変わりないです。

どうしても弱アルカリ性の方が落ちやすい汚れだとすれば、石けんを使用するのも有効ですし、ものによってはボディソープなども使えるかもしれません。

ジョイはあくまで食器用洗剤として販売されているため、浴槽の材質等によっては悪影響を及ぼしてしまうかもしれませんので、使用の際は注意が必要です。

 

最後に

もしお風呂用の洗剤を切らしていても、同じ中性洗剤であれば食器用だろうが何だろうが、そこまで大きく変わらないんじゃないかと思います。

もちろん本来は食器に使用するべきものなので、あまり推奨はできなさそうですが、決して使用してはいけないというものでもなさそうです。

実際に使用してみると「泡立ちが良すぎる」という面で洗い流すのに苦労してしまいますが、人から貰ったりした食器用洗剤が余りまくっているという場合は使ってみるのもいいかもしれません。

 

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