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『シマウマ』って漫画が色々と裏社会すぎて、むしろ『トラウマ』になりそうなのに面白い

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(2017/02/27内容追記しました)

漫画や映画におけるスリリングな展開というのは、赤の他人の物語を見ているから面白いのであって、自分の身に降りかかると思ったら純粋に楽しめなくなるものも多いです。

それでも、最終的にハッピーエンドさえ迎えてくれれば、あたかも自分がヒーローになったような感覚が得られ、充実した満足感のようなものを感じられるのが、1つの醍醐味ではないでしょうか。

しかし作品によっては、必ずしもハッピーエンドを迎えるものばかりではありません。そして、赤の他人の物語を見ているのはわかっているのですが、まるで自分のことのように重く受け止めてしまうことがあります。

というわけで今回は、絵の綺麗さに惹かれて手に取ってみたところ、なかなかのバイオレンスな描写だらけだった『シマウマ』というマンガのご紹介です。

※なるべくネタバレしないよう配慮しています。

 

 

簡単なあらすじの紹介

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コミックス 第2巻

「あなたの不良品(ココロ)回収します」というセリフと共に、依頼主から寄せられる復讐を代行する『回収屋』という闇家業に身を置くことを選択した、ドラという名の1人の男の物語です。

回収屋は「単純に痛めつけるだけでは捻りがない」ということから、全身に無数の割り箸を突き刺したり、指を1本ずつ斬り落としたりなど、依頼主が受けた肉体的苦痛・精神的苦痛を何倍にもして標的にぶつけます。

しかし暴力を暴力で解決すると、そこには更に大きな暴力が訪れてしまうものです。回収屋に対する報復を願う者もいることでしょう。回収屋のボスであるシマウマとドラの関係、そしてドラが向かう先は一体どこなのでしょうか。

 

絶対に読んではいけない漫画

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コミックス 第1巻

『インターネットで検索してはいけない言葉』と聞くと検索したくなりますし『日本一まずいラーメン屋』と聞くと入ってしまいたくなるのが人間の性だと思います。『笑ってはいけない』と言われて笑うと罰が与えられてしまうという年末の風物詩にも見られるように、人間は「してはいけない」と言われると、どうしてもしたくなってしまうものです。

そういった興味本位で、このマンガを手にとった人は『絶対に読んではいけない漫画』という謳い文句の意味を数ページで理解します。これほど「読んではいけない」というキャッチコピーが合うマンガも中々見当たりません。人によっては軽口に足を踏み入れると後悔してもおかしくない内容なので、自己責任でお願いします。

 

シマウマの魅力

怖面白い

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コミックス 第1巻

「怖い+面白い」という、相反する2つの言葉がもたらすギャップというか、天邪鬼のような部分がうまく刺激されてしまいます。一昔前に流行った「エロかわいい」や「キモかわいい」とはまた違いますが、読んでいて暗くなるようなストーリーの連続なのに、その先の話が気になってしまうという不思議な感覚に誘われることでしょう。

例えるなら、トニオ・トラサルディーが作った辛口パスタを、辛いのが苦手なのにも関わらず口に運んでしまうというような不思議な感覚とでも言いましょうか(ジョジョを知らない方は、ごめんなさい)。

怖くて目を背けたくなる瞬間が度々訪れて、その度に目を塞ぎたくなる衝動に駆られるのですが、気付けばまた読み進めてしまうという「矛盾を感じさせてしまうほどの魔力」があるんですよね。例えるなら、男子の着替えシーンを「キャー!」と言いながら女子が目を覆ってるフリをしつつも、隙間からしっかり見ているというか・・・(この例えは完全に違う)

とにかく恐怖を覚えてしまうような、拷問に似た残酷な描写の数々が読者に襲い掛かります。その度に「今日はここまでにしよう」と本を置き、数十分後にまた読み始めてしまうというような中毒性が、本作の大きな魅力です。

 

グロ耐性必須

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コミックス 第3巻

映画の『SAW』などで見られる残酷的な描写に耐性がある人でないと、読み進めるのは難しいかもしれません。所々にヤクザもので言うところの『追い込み』や『拷問』などのバイオレンスな描写が多々見られます。普通の人なら被害者の立場はもちろん、加害者の立場になることさえ躊躇うほどの残酷なシーンの連続に、目を覆いたくなってしまうことでしょう。私も読んでて「うわぁ・・・」ってドン引きしながらも、ついつい読み進めてしまいます。

注意事項としては、寝る前に読んでしまうと夢に出てきたりするかもしれませんので、なるべく明るいうちに読むのがオススメです。もし夢に出てきたら絶対に疲れは取れませんし、うなされること間違いなしですよ。心臓が弱い人に配慮してくれているのか、いわゆる『決定的瞬間』についてはフェードアウトしていることが多く、これが吉と出るか凶と出るかについては言及しかねます。なんせ、それまでの表現が具体的過ぎて想像力を駆り立てられているので、逆にイメージが湧いて余計に怖いってパターンもありますから。

 

回収屋のやり方

「単純に痛めつけるだけでは捻りが無い」という一種の信念のようなものを持っている回収屋ですが、では具体的にどういうことをするのか。極道映画なんかでよく見る「指を1本ずつ潰していく」などの、私でも簡単に思い付くようなものばかりじゃないんですよ。ハッキリ言って相当エグいです。親の仇でもない限り、こんなん思いつかないと思いますね。せっかくなので、簡単にいくつかご紹介したいと思います。

 

トイレにスズメバチ

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コミックス 第5巻

「泣きっ面に蜂」って聞いたことありますけど、こんなんされたら確実に泣いてしまうでしょう。用を足しているターゲットが入っているトイレの個室に向けて、スズメバチの巣を丸ごと1つ放り込んでいます。

ターゲットはちょっと綺麗な感じの若い女性ですが、数分後は見るに堪えない姿に・・・。トイレの個室なんてメチャクチャ狭くてスペースありませんし、そんな狭い空間にハチは酷すぎますって。

 

ムカデのお風呂

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コミックス 第5巻

これもまた想像するだけで気持ち悪いというか痛々しいというか、なんとも言えない気持ちになりますね。寝る前に読んで夢に出てきたらと思うと、寝るのすら怖くなってしまうような描写です。夜、布団に入りながら読んでいても、足元が痒くなってくるというか、不思議な感覚に陥ります。

私は虫に全く詳しくないんですけど、確かムカデって普通に毒も持ってる危険な雰囲気の虫ですよね?そう考えたら、気持ち悪いとかそれ以前に怖いというのもわかりますが、これは益虫と言われているゲジゲジだとしても鳥肌モノです。狭い空間にハチも嫌ですけど、多足系酷すぎますって。

シマウマという漫画のほんの一部をご紹介しましたが、いかがですか?トラウマになりません?(笑)

 

禁断の実写化

2016/05/21に実写映画が公開されているようです。短い予告編の中にも色々と目を背けたくなるような場面が多々ありますが、マンガを読んでいるのであれば序の口ですね。

私は映画はまだ見ていませんが、色々と規制が厳しいでしょうから、きっとマイルドに仕上がっていると思います。よくありがちな「実写化して幻滅されるパターン」の典型ではないかと。←私の勝手な想像です。私はマンガの世界観を大事にしたいので、おそらく見ないと思います(マンガ原作の実写映画は極力見ないようにしています)。

 

途中で路線変更したのかも(2017/02/27追記分)

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具体的に何巻あたりからってのは記憶してないのですが、最近は少しワンパターン化してきたように思います。当初の身を削られるような恐怖感が「ただグロくて気持ち悪いだけになった」というか、もはやレ〇プ一辺倒で、極端に言えばB級のエロ本みたいに見えなくもないんです。

しかも、せっかくの世界観も台無しにするようなバトルっぽさが垣間見えたりして、その辺のデスゲームものと何ら変わらないような気さえしてきました。シマウマの正体や今後の展開などが気になるのは事実ですが、私の個人的な感想としては「ネタ切れだけど必死に繋いでる感」みたいなものが感じられて、最近の傾向が少し残念に思います。

 

最後に

グロテスクで暴力的な描写が非常に多いので、万人受けするような作品ではありませんし、読む人を選ぶ作品ではありますが、ダークな世界観が好きな人にとっては非常に見応えある作品ではないでしょうか。

簡単に言えば「やられたらやり返す」という回収屋ですが、そこには因果応報と言えるような一種の爽快感のようなものは微塵もありません。しかし『絶対に読んではいけない漫画』という言葉に偽りはなく、怖いもの見たさを上手く描いている作品だと思います。気になるという方は、是非読んでみてください。