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冬の暖房ボイラーの不具合は『不凍液』が足りないだけかも

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(2017/02/14内容追記しました)

寒くなってくると暖房ボイラーの修理が増え始めます。住んでる地域にもよると思いますけど、早い地域では10月後半から増え始めて、12月~2月までがピークです。もし使用している暖房機に不具合やエラーが出てしまって、まったく動かなくなってしまった場合、住んでる地域によっては「死活問題」になってしまうというご家庭も多いのではないでしょうか。

暖房ボイラーにも多くの故障内容があるんですが、動かし始めの時期に最も多い不具合は「不凍液不足」によるものです。春が来てからしばらく使うことがなくなり、冬が訪れたのと同時に使おうとしたところ、電源が入るのに全く動かないという症状だとすれば、不凍液が足りないだけかもしれません。今回は「暖房ボイラーが故障かな?と思ったときに、まず自分で解決できるかもしれない部分」について簡単にご説明したいと思います。

 

 

不凍液とは

予備知識

こちら↑が富士通ホットマン用の不凍液です。業者によって「不凍液」って呼んだり「循環液」って呼んだり「クーラント」って呼ぶ人もいますが、簡単に言うと「暖房ボイラーで温められる液体」で「凍らない、配管を腐らせない」という特徴を持ったものを『不凍液』と言います。これが60℃~80℃程度に温められて循環することで、床暖なりパネルヒーターなりが作動して温まるというシステムです。

結論から言うと、何も不凍液でなくて『水』でもいいんです。ただし水の場合は蒸発しやすかったり、配管が金属だと腐食させる原因になってしまったりなど、割と大きなデメリットがあるので不凍液を使用するのが一般的です。特に雪国の場合は、水だと暖房が止まってしまったときに配管が破裂してしまう可能性があるので、ほぼ間違いなく不凍液が使用されていると言っていいでしょう。暖房ボイラーを動かすためには、最低でも『電気』『燃料』『空気』そして『不凍液』が必要になります。

 

「故障かな?」と思ったら・・・

  • 電気:電源が入るかどうか、入らないのであればブレーカーが落ちていないか、コンセントプラグは差さっているか
  • 燃料:ガスはメーターで遮断されていないか、灯油はタンクに入っているか
  • 空気:煙突や排気口が塞がれていないか
  • 不凍液:量は足りているか

これらを確認して問題がないにも関わらず動かないときにだけ、修理を依頼するようにしましょう。「使わない期間はコンセントプラグを抜いておこう!」と考える家庭も少なくないので、単にコンセントプラグが差さってないだけというパターンもあります。業者を呼ぶと出張料・点検料が発生するので、事前に確認できる部分は確認しておくのがオススメです。

 

不凍液がないと動かない

暖房ボイラーは空焚きを防ぐなどの目的で、機器内に「不凍液が入っているかどうか」を見るためのセンサーが付いていて、そこで不凍液が入っていないと検知されるとエラーを出して止まってしまいます。その時の症状としては「電源を入れて、準備運動みたいなのが始まったかと思ったら、少ししてエラーが点滅している」というケースであったり、リモコンの電源を入れた瞬間にエラーが点灯してしまうというケースが多いです。

この場合のエラー番号については、取扱説明書に記載されているので、修理を依頼する前に確認しておくといいでしょう。説明書に記載されていない番号の場合は、プロでないと解決することが難しい症状だと思われるので、修理依頼をした方が無難です。

 

密閉式と半密閉式

暖房ボイラーの配管には様々な施工の仕方があるのですが、大きく分けると『密閉式』と『半密閉式』に分けることができます。何が違うかについては、読んで字の通り「密閉されているか、されていないか」の違いだと思っていただいて結構です。

どちらにも共通する事項として「空気がかんでいる場合」は、不凍液量が例え適正でも不凍液不足のエラーを出してしまう場合があります。エア抜きは正しいで順でやらないと、逆に空気が入ってしまう可能性があったり、抜けた空気の分の不凍液を補充しなくてはならないので、専門家に任せた方がいいでしょう。

 

密閉式とは

密閉式の場合、配管内を循環している不凍液が空気に触れるようなシステムでないため、お客さん自身による不凍液の補充は難しいと思われます。逆に不凍液が減りにくく劣化しにくいので、よほどのこと(どこからか不凍液が漏れている)がない限りは、不凍液が不足するというのは考えにくいです。

ボイラー本体に補給口がない場合は密閉式です。機種によっては型番でその判断ができます。密閉式は、リザーブタンク(機器内にある予備タンクのようなもの)が空っぽでも問題なく動作するのが特徴です。また、ボイラーの周りに圧力ゲージが付いていて0.05MP前後の圧力が掛かっている場合は、密閉式だと思われます。

 

半密閉式とは

機器本体に補給口が付いていて、定期的に補充してあげないとダメなタイプです。最近では「自動給水機能」が付いていて、機器が「不凍液が足りない!」と判断した場合は、自動的に水道水を追加してくれるタイプのものもあります。

このタイプであれば、どこかで漏れがあったり給水するための水栓が閉じられているとかでなければ、不凍液不足のエラーを出すことは考えにくいでしょう。ただし、本体の内部にリザーブタンクがあり、そこに不凍液を入れなくてはならない場合ですと、液量が不足している場合は追加してあげることが必要です。

 

どのくらいのペースで追加が必要か

元々、機器内に入っている量や、系統数(暖房端末の数)、使用頻度にもよるので一概に言うことは難しいですが、半密閉の場合は「シーズン初めに2リットル程度」は足した方がイイかもしれません。1番いいのは「リザーブタンクにどの程度入っているかを目視したうえで、追加するかどうかを判断する」のがいいと思います。熱された不凍液は膨張しますので、リザーブタンクは満タンにする必要はまったくありませんので、ご注意ください。

 

不凍液に関する注意事項

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複数の種類の不凍液を使用しない事

各メーカーによって販売している不凍液が違うのですが、これに関しては「混ぜるな危険」です。混ぜたことがないのでわかりませんが、さすがに爆発はしないまでも機器が故障してしまう原因にもなりかねないので、注意しましょう。

 

入れ替えが必要

不凍液は「交換が必要な消耗品」です。密閉式であればそんなに劣化はしませんが、それでも全く替えなくてもいいというものでもなく、半密閉の場合は見た目でわかるほど劣化します。新品の不凍液であれば凍らない&配管を腐らせないという特徴を持っていますが、劣化した不凍液は「配管を腐食させてしまう」可能性があるので、万が一配管が腐食してしまったとなると、修繕作業に多額の修理費用が発生してしまうかもしれません。

取り扱い説明書には恐らく「〇年に1度交換してください」というような一文が書かれているはずです。それはメーカー側の理想年数が書かれているわけですけど、機器寿命が10年だと仮定すれば、折り返しの5年地点で交換しておけば安心だと思いますよ。

 

代替アイテムは用意しておこう

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私は雪国で暖房ボイラーの修理なんかをしているんですけど、当然「直せるなら当日中に直すつもり」で仕事をしていますが、どうしても部品がなくて修理ができないという場合があります。

当然ながら部品を注文しても次の日に直せるというわけではなく、最短でも2日~3日は必要だったりするんですが、「じゃあ直るまでに凍え死んでしまったらアナタ責任取れるの!?」と怒られたこともありましたし「暖房なしで乗り切るなんて無理だ・・・」と、この世の終わりくらいの感じで落胆されるお客さんもいました。

こちら電気ストーブなんですけど、大と小の2段階ながらも調整できて、お値段が3000円程度です。大きな部屋をこれ1台で温めようと思ったら厳しいかもしれませんが、数日間の寒さをしのぐためであれば重宝すると思います。

 

やはり石油の方が温まりやすいので、石油ストーブもおススメです。価格は1万を超えてしまいますが、それでも1万ちょっとで買えるんですよ。これなら、よほど広い部屋でもなければ十分温まります。

 

暖房機が1台しかないというご家庭では、それ以外の手段を持っていることで、心に余裕が生まれるでしょう。例えば暖房ボイラーを修理しようか買い替えようか悩む場合などは、ちゃんと見積もりをもらってから考えるくらいの余裕を持っていた方が絶対にいいと思います。そんなときにこういったアイテムを持っているのと持っていないのとでは全然違いますので、心の拠り所という意味でも代替アイテムは用意しておくのがオススメです。

 

最後に

なんでもそうですけど「故障かな?」と思ったら、実は大したことなかったというケースも少なくありません。メーカーサービスに修理を依頼すると、最低でも出張料・点検料などの経費が掛かってしまいます。

暖房ボイラーにおいて1番多いのはポンプの故障でしょうか、2番目はバーナーとかファンモーターですかね。基盤も多いような気もしますけど、それらに負けじと「不凍液不足」というケースも少なくないので、故障だと思ったら疑ってみてください。