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諸刃の剣!?1晩寝かせたカレーのメリットとデメリットとは?

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オシャレなご家庭だと「カレーを作ったら、1日寝かせるのが当たり前」というご家庭も少なくないかもしれません。昔から「カレーは1晩寝かせた方が美味い!」なんて話も聞きますよね。

確かにうまみ成分などの兼ね合いからも、科学的な根拠でもってカレーが美味しくなるとされている理由はいくつかあるのですが、その裏ではそれらのメリットを差し引いても大きすぎるデメリットも存在しています。

今回は、カレーを1晩寝かせることによるメリットとデメリットについて紹介したいと思います。

 

 

カレーを1晩寝かせることのメリット

  1. 1晩寝かせただけでコクが生まれる
  2. 素材の旨み成分が絡み合って熟成される
  3. 全体的なスパイスなど、味のバランスが取れる

作ったカレーを1日寝かせるというご家庭の割合がどの程度あるのかは存じ上げませんが、ルウを入れるだけでなく「カレー粉から作る!」というようなこだわりを持っているご家庭の場合は、結構多いのかもしれませんね。

カレーを1晩寝かせることで得られるメリットは、主にカレーの完成度について上記の項目のような要素が挙げられます。単純に言うと「美味しくなる」みたいです。

 

コクが生まれる

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個人的には、プロでもなんでもない我が家の母親が「1晩寝かせるとコクがね~」とか言い出したら「うるせーよ!」って感じなんですけど、コクを生み出している主たる原因は『玉ねぎ』にあるようです。

欧風カレーなんかだと、玉ねぎはあめ色になるまでガッツリ炒められていますが、炒められることで玉ねぎに含まれている水分が飛び、残ったショ糖やブドウ糖が濃縮されて甘みが増すんだとか。

つまり「コクの正体=素材から自然に出た甘み」ということになります。1日寝かせることで、これらのコクがカレーソースに溶け出し、カレーそのものが美味しくなると言われているようです。

 

熟成される

個人的には、プロでもなんでもない我が家の母親が「1晩寝かせると熟成されるから~」とか言い出したら「うるせーよ!」って感じなんですけど、ブイヨンなんかも「温める」と「冷ます」を繰り返すことで熟成されると言われています。

ルウで作るカレーにちょい足しレシピとして、ブイヨンやコンソメを入れるという手法は、手軽に味わいを増す方法として人気のある手法です。これは1日寝かせるかどうかを関係なしに、家庭のカレーをホテルで出てくるようなカレーに昇華させてくれるので、ぜひお試しください。←完全に母親の流れからのブーメラン。

また、具材にじゃがいもを使用している場合も「温める」と「冷ます」を繰り返すことで、徐々に固形でなくなってカレーに溶け出し、味をまろやかにしてくれるのかもしれませんね。

 

味のバランスが取れる

部分的な辛味って、美味しいとは言い難いですよね。私は辛い食べ物が嫌いではありませんが、例えば「わさびが直撃するような辛さ」は、あまり好きではありません(大半の人がそうだと思いますけど・・・)。

同じ緩急がある辛さだとしても、刺々しい刺激よりは「正弦波のような徐々にくる辛さ」が心地良いと言えるのではないでしょうか。そういう意味では1晩寝かせることによって味が全体的に馴染むので、全体的な味のバランスが良くなるというメリットもあります。

 

カレーを1晩寝かせることのデメリット

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これまでの部分では1晩寝かせたことによるメリットを書いてきましたが、基本的には「諸刃の剣」的な要素であることが多く、見方を変えるとデメリットになる部分も少なくありません。

例えば、よくスイーツなどを食べて「甘くない!」という人がいますが、それはメリットでもありデメリットでもあるんですよね。カレーにおける「マイルドになる」という表現も、捉え方による部分が大きいと言えるでしょう。

以下では、見方を変えてデメリット部分について言及していきたいと思います。

 

辛くなくなる

前項で述べてきたような数々のメリットの背景で、カレー自体が辛くなくなるというデメリットが存在します。味わいがマイルドになって、コクも生まれて、熟成までされて・・・。

これらは普通に考えたら大きなメリットですが「カレーは辛ければ辛いほど好き!」という人にとっては、その刺激自体もマイルドになってしまうことで、かなり物足りなくなります。ルウで作る場合は辛くする方向の微調整がしにくいので、なおさらですね。

 

スパイスが飛んでしまう

真偽のほどは不明ですが、本場インドのカレーは寝かしたりしないようです。スパイス命のカレーの場合だと、何度も煮込むことでスパイスの風味が飛んでしまい、香り的にも物足りなくなってしまうんだとか。

味が馴染むと言ってみたり、スパイスが飛んでしまうと言ってみたり・・・。ここに関しても表裏一体のメリット・デメリットと言えそうです。

 

食中毒に注意!

1日寝かせたカレーによる食中毒が横行しているのも、見過ごすことができないデメリットの1つとなっています。その原因となっているのがウェルシュ菌と呼ばれている菌です。

通常、菌は加熱処理を施すことで死滅するというイメージが強いですが、ウェルシュ菌は熱に強いという性質を持っているので、食べる前にしっかりと煮込んだところで特に有効策にはなり得ません。

ここが1番の大きなデメリットだと思うので、以下で詳しく掘り下げていきたいと思います。

 

ウェルシュ菌による食中毒を防ぐために

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ウェルシュ菌の特徴

  • 熱に強い
  • 酸素の多いところでは増殖しない
  • 40~50℃が最もウェルシュ菌が好む環境で、約10分で2倍に増える
  • 下痢、腹痛、吐き気を引き起こす

ウェルシュ菌が厄介なのは、熱に強いとされている部分です。私たちの意識の中では「とりあえず加熱処理すればOK」という考えが、少なからずも存在していますが、ウェルシュ菌に対しては一切通用しません。

100℃で加熱しても死滅しないとされているので、食べる前の温め直し程度で避けられる問題ではありませんし、他にも「酸素に触れない部分で増殖する」とか「40℃~50℃程度が1番増殖しやすい」という、カレーやシチュー、スープなどで増殖しやすい特徴も兼ね備えています。

しかも自分にとって都合の悪い環境になると、芽胞と呼ばれる「殻にこもった状態」になることで、より温度などに対して耐性を持つので、一時期のフリーザ(ドラゴンボール参照)みたいに厄介なやつだと言えるでしょう。

 

ウェルシュ菌対策

  1. 常温保存しない
  2. 加熱の際は、良くかき混ぜる

兎にも角にも常温保存はご法度です。常温保存というと夏場だけのイメージもありますが、冬場も暖房器具などのおかげで快適な生活が送れるようになっていますので、年中を通して注意するべき事項だと言われています。

短時間の保存(お子さんが先に食べて、1時間後にお父さんが食べるというような場合)であれば、理想は60℃以上をキープしながらかきまぜつつ煮込むのがベストです。ウェルシュ菌は酸素に触れていると増殖しないので、かき混ぜるという行為が非常に有効とされています。

何時間も食べない状態が続くのであれば、一気に冷やして保存(冷蔵or冷凍)してしまいましょう。いかにして「40~50℃の時間を少なくするか」が重要なので、冷凍ではなくて冷蔵したいという場合でも、冷凍庫に突っ込んでから急激に冷やした後で冷蔵に戻すというのが安心かもしれません。

 

最後に

「カレーは1晩寝かせると美味しい!」というのは俗説などではなく、実際に数値でも証明されているようなので、多くのご家庭で実施されているのかもしれませんが、注意しなければならない危険性も孕んでいます。

ウェルシュ菌による健康被害は「下痢・腹痛・吐き気」などで、特に命に別状をきたすほどの害はないようです。しかし、美味しくすることにこだわるあまり、体調を壊しているのであれば元も子もありません。

カレーは年中美味しく食べられますし、各家庭の味として人気も高いです。1度作ったら2日続くというご家庭も多いと思うので、安全管理・衛生管理は十分に注意してください。