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残酷と希望の架け橋的な「約束のネバーランド」が面白すぎるッ!!

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週刊少年ジャンプで連載されている作品の中でも、一際高い注目を浴びている作品が「約束のネバーランド」です。若い人たちは約ネバって略したりするのかな?

このご時世、なかなか少年誌で残酷な描写の物語って描きにくいと思うんですけど、まぁ面白い作品です。いや、面白すぎる作品です。ちょっとダークな世界観が好きだという人にはたまらないんじゃないでしょうかね。

というわけで今回は、超人気の脱獄系ダークファンタジー「約束のネバーランド」について、ご紹介したいと思います。

※ネタバレは最小限に留めてご紹介するつもりですが、過度に気にする方はブラウザバック推奨です。

 

 

約束のネバーランドってどんなマンガ?

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コミックス1巻

舞台は孤児院…のようなところ。そこには、仲睦まじく暮らすたくさんの子供たちと、ママと呼ばれる大人の女性がいます。一見すると、幸せながらも実の親に捨てられてしまった悲しみなどを背負っている子供の話かなーと思っていました。

実はここは「養人場」って言えばいいのかな?物語の中では「農場」と表現されていますが、平たく言うと「人間を育てて鬼に献上するための施設」となっています。個人的なイメージでは養豚場に近い感じ。

子供は成績が優秀なほど商品価値が上がり、ある一定条件を満たすと出荷されてしまうというものです。ある時、出荷された子供の行く末を目撃してしまった子供たちは、農場からの脱走を試みます。

子供たちと、子供たちが気付いたことに気付いてしまったママとの壮絶な駆け引きが、ハンパ無いスリルと共に描かれていて、まさに見応え十分の作品です。

 

主たる登場人物は3人の子供たち

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コミックス1巻

MMO RPGなんかの初期設定でもお馴染みの3パターンです。戦士×魔法使い×武道家みたいな。この3人が主人公となっています。

この3人は成績が優秀で、テストで満点を取り続けているがゆえに出荷されていないという子供たちです。子供の商品価値は12歳がピークっぽいので、価値の高いものは12歳まで育成した方が高い値が付くってことなんでしょう。

逆に言ったら「大した価値の見込めない子供については、12歳に満たない状況で見切りを付ける」ということです。…可愛らしい絵のタッチからは想像がつかないくらい、残酷なストーリーですよね。

タイプの違う3人が主人公って言うのは、もう鉄板と言ってもいいでしょう。熱血な奴とクレバーな奴と中間の奴がいるというだけで、話題には困りませんから。パワーバランスも非常に秀逸ですよ。

 

敵は大人たち

1番身近で凶悪な存在「ママ」

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コミックス1巻

物語は急速に展開されるので、いわゆる「ママとの思い出」「ママが人格者であるかどうか」という部分は読者の想像による部分が大きいのですが、なかなか残酷な初期設定に胸をえぐられます。

「随分と割り切るのが早い子供たちだなぁ」と思いながらも、さすがに生い立ちから語られたらアレなんで、このあたりの見せ方も非常に上手いなぁと思いました。

これまでのママの行動から、少しずつ真実に辿り着いていくというのも、サスペンスや謎解きの要素があって面白いです。そしてママ自身も、自分の価値を高めるために必死なんですよね。

子供たちを1番身近で見てきた、まさに親のような立場の人間だからこそ得られる洞察力や、子供たちの個性という情報のアドバンテージを手に、なんとしても子供たちを逃すまいとする最凶の存在です。

 

第2の大人「シスター」

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コミックス1巻

ママが自分の本性に気付かれたと悟った時、万が一のことを想定して、助っ人を呼び寄せます。それがクローネと呼ばれるシスターです。

実はシスターはシスターで、ママに格上げされることを心から望んでおり、現ママ(イザベラ)を出し抜こうという考えを持っています。自分がママになるためには、自分の実績を上げるか、イザベラを失脚させるかですからね。

シスターは「イザベラがヘマをしたせいで、子供たちに本性がバレているということを本部にチクれば、イザベラ失脚するんじゃね?」と考えるんですけど、現時点では証拠がありません。

つまり「子供たちを逃がす手伝いをしながらも完全には逃がさず、証拠だけを手に入れて子供たちも出荷させる」というのが、シスター・クローネの理想というわけです。この複雑な利害関係もメチャクチャ秀逸だと思いました。

 

約束のネバーランドの大きな見所

卓越した頭脳戦&心理戦を用いた駆け引きの数々

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コミックス1巻

物事には本音と建て前ってあるじゃないですか?それにも気付けるときと気付けないときってありますよね。

本作品には「バレてもいい建て前」「バレて然るべき建前」など、様々な要素が2段階で偽装されているという部分が多いです。特に後者はタチが悪い!わざとバレるように仕組まれていることに気付かない可能性があるわけですから。

個人的に思い出したのは、DETH NOTEで主人公が机の中にデスノートを隠したシーンです。カギのかかる机の引き出しに日記を入れておいて、そのカギを隠せば「日記を隠したかったんだな」って思うじゃないですか?

でも実は、その引き出しは底上げされていて、日記と板を挟んだ下には1番見られたくない秘密が隠されているというアレです。まさにそんな感じの駆け引きが堪能できるんです。この辺の駆け引きは、下手な推理小説や映画なんかよりも遥かに見応えがありますよ。

 

内通者の存在

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コミックス2巻

主人公たちは、脱走の計画を進めるにあたって「自分たちの計画がママに知られているんじゃないか?」と考え始めます。それも「言われれば確かに…」という綻びから、そのような考えに至ったという流れが非常に面白いんです。

そして子供たちの中に本当に内通者はいるのかどうか。いるとするなら、その子供は果たして敵なのか味方なのか。そういった面白さが連鎖的に生まれてくるのも、本作の大きな見所の1つですよ。

 

子供たちの混乱

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コミックス2巻

本作が非常に読みやすいと思えるのは、急展開ながらも違和感を残さないという点です。

例えば、上の方でも軽く触れましたが、子供たちが「ママが実は自分たちを売ろうとしている」ということに気付いたとして、普通は「ママは悪人だ!」ってすぐには割り切れないと思うんですよ。ママは自分たちの母親みたいなものですからね。

「今のママは偽物なんじゃないか?」「きっと何かの間違いだ!」ってなると思うんです。しかし、主人公たちはその真相をアッサリと受け入れていたように思いました。まぁ天才児ですから、その辺は完璧な解釈をすると言ったらそれまでですけど。

一方で、主人公たちが他の子供たちにそれを伝えたとき、他の子どもは「嘘ついてんじゃねぇよ!」ってなります。このあたりが丁寧なので、一切の違和感が残りません。

 

主人公たちの様々な考え

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コミックス2巻

主人公たちにもそれぞれ個性があり、農園を無事に脱出したいという理想は一緒でも、そのプロセスに対する考え方には大きな差異が生じています。

「1人も欠けることなく脱出したい」という理想論がある一方で、中には「必要最低限の犠牲は仕方がない」と考える人も出てくることでしょう。

昔の熱血ドラマで「One for all. All for one」なんて言葉がありましたけど、果たして命が賭かっている状況でも同じことが言えるでしょうか。

物語の主人公同士、同じ環境で育ったとは言え、考えることは違います。弱者は斬り捨てるのか、それとも全員で脱出することにこだわるのか。そのあたりも大きな見所です。

 

最後に

私は学生時代こそ毎週のようにジャンプを読んでいましたが、社会人になってからは単行本の専門となりました。そのため、新作に対するアンテナは弱いです。

そんな私の耳にも「この作品はヤバイ!」と方々から聞こえてきて、このままいけば神作品となり得るんじゃないか?という高いポテンシャルを見せつけてくれたのが本作品「約束のネバーランド」なんですよね。

正直、本作品を読むためにジャンプを読み始めてもいいと思えるくらい、メチャクチャ面白い作品だと思います。まだ読んでないという方は、ぜひチェックしてみてください。