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これで鬱とは無縁!『マンガで分かる心療内科』が面白い

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『マンガで分かる〇〇〇〇』というシリーズは多数登場していますが、どれも「堅苦しい話を咀嚼して分かりやすくマンガにしたもの」が多く、いわゆるギャグ路線に走るという傾向は無かったように思います。扱うテーマが重ければ重いほど、笑いに寄せるのは難しいのでしょう。

・・・なんて思ってたら、ありましたよ!しかも考え方によっては相当重いテーマに焦点を当てているにも関わらず、それを面白おかしく説明してくれているマンガなんです!今までに見たことがないタイプのマンガで、思わず度肝を抜かれてしまいました。というわけで、今回は『マンガで分かる心療内科』についてご紹介したいと思います。

 

 

どんなマンガ?

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コミックス1巻

私自身は心療内科という所に足を運んだことはないのですが、なんとなく勝手なイメージで「デリケートな場所」というイメージがあります。「お医者さんは患者さんに対して、一語一句しっかり考えて言葉を選ばなければならない」とか、そういうイメージと言えばいいでしょうか。心を病んでいる人が訪れるわけですから、それなりに気を遣って然るべきところという感じに思っていたんですよね。

なので「ノリでふざける」なんてことは絶対にしちゃいけないですし、ましてボケたりツッコんだりなんかの茶番は付け入る隙がないというか・・・。実際にそうなのかもしれませんけど、本作では思いっきり「笑い」に寄せています。簡単に言うと「笑いながら心療内科がなんたるものかを漠然と理解できる作品」と言ってもいいでしょう。

最近では「うつ」で仕事ができないというサラリーマンも増えていると聞きます。思い詰めるまで症状が進行してしまっては専門医の診察が必要だと思いますが、初期症状であれば「このマンガ読んでおけば治るんじゃね?」というくらい、エッジの利いたボケ&ツッコミの連続です。心療内科についての予備知識がゼロでも笑わせてくれる作品です。

 

手数が多い

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コミックス1巻

基本的に本作では『ゆうメンタルクリニック』という所で働く、ナースの「あすな」と心理士の「療」が『心療内科の専門用語や統計データ』などについて熱く語ることで話が進行していきます。タメになるような情報に抱き合わせで、笑えるくだらないボケを織り交ぜてくるという展開が非常に多く、それに対してのツッコミが鋭い『正統派漫才のようなマンガ』なんです。

その手数の多さと言ったらハンパありません。1ページ内に2つも3つもボケてくることも珍しくなく、1つのボケに対して1.5回くらいのペースでツッコミもあるので、読む人を飽きさせないどころか「休む暇さえ与えない」と言っても過言ではないでしょう。

 

マンガならではのボケ

絵で補足説明する

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コミックス1巻

例えば上記画像のように「些細なことを大きく捉えてしまい、自己嫌悪に陥る」という一種の精神疾患に対して、スレスレのボケを放っている場面があります。「ペンを持ち帰ってしまった」ということに対して「ベンを持ち帰るのはどうですか?」という、今時なら小学生でもしないようなボケですが、実際にマンガを読み進めているとなぜか笑えるんです。

ここに持っていくまでの流れや温度の操作が秀逸だと言ったらそれまでなんですけど、「ペン」と「ベン」という聞き取りにくいボケや、絵で情報を補完してあげることで初めて相手に伝わるという類のボケが非常に多く使われています。これは「マンガというコンテンツならではの武器」だと言っていいでしょう。テレビやラジオでは体感できない種類の笑いが多く含まれていると思います。

 

活字を利用する

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文章を巧みに利用したボケも織り込み済みです。流れ的には「おあとがよろしいようで」となりそうな「笑えるってわけじゃないんだけど、表現的にうまいボケ」も多数使われていて、色々な笑いが楽しめます。

こういう「うまいボケ」に対しては、さすがにツッコミが大人しいというか「角度が鋭いとは言えないツッコミ」になってしまっているような気もしますが、普段のボケ&ツッコミの間にこういうシーンが挟まれることによって、笑いのハーモニーが深くなっていると言っても過言ではありません。

 

いやらしくない下ネタ

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男女のコンビで終始ストーリーが進むので、いわゆる『夫婦漫才』のような雰囲気からなのか「下ネタがそこまでいやらしく感じない」というのも大きな特徴です。上の方に掲載した目次を見ていただいても分かるように、「ED」や「ロリコン」などの大声では発表しにくい(でも誰もが少し気になる)テーマについての取り扱いもあり、所々でサラッと下ネタが登場します。

軽度な下ネタしか取り扱っていないというのもあるかと思いますが、下ネタが得意でない人も笑わせることができるような程度の良いものばかりですよ。これなら女性の読者でもスラスラ読み進められるのではないでしょうか。

 

最後に

本作は「心療内科というものを身近に感じさせてくれるマンガ」です。「うつ」と聞いてしまうと少し構えてしまいますけど、現代では特別珍しいことでもないので、そういう心の病にかかってしまう人の心境を少しでも汲み取れるようになるための第一歩としても良いと思いました。

言うまでもなくギャグ漫画好きの人には文句なしにオススメですので、興味がある人は是非読んでみてください。