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『さよならフットボール』を読んで、女子サッカーという競技に興味が湧いた

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(2017/03/01内容追記しました)

年々、女子サッカーの人気が高くなってきており、サムライブルーに次いで「なでしこジャパン」なんて呼ばれて持て囃されていますが、個人的には女子サッカーに全くと言っていいほど興味が無かったので、ちょっと時代に乗り遅れた感がありました。

そこで入口としては最適のような気がして「女子サッカーを題材にしたマンガ」を手に取ったんですけど、ものすごく面白くて一気に読破してしまったんです。読了後は、本物の女子サッカーにも興味が出てきたくらいで、心から多くのサッカーファンにオススメしたいと思えるマンガだったんですよね。

というわけで今回は、サッカー好きの人にオススメしたい『さよならフットボール(全2巻)』について紹介したいと思います。

 

 

どんなマンガ?

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コミックス1巻

女子サッカー部のない中学校に在籍している恩田希が、周りの男子の身体が大きくなっていくことに焦りを覚えながらも、一生懸命サッカーと向き合っていく物語です。

希は、かつての幼馴染と街でバッタリ会い、彼もまたサッカー部に所属していることを聞いた時、彼と対戦したいという思いがふつふつと湧いてきました。しかし部の方針で「女子は試合に出られない」という決まりがあり、あの手この手で試合に出場しようと考えます。

周りからは「恩田が男だったら・・・」と言われたり、本人もまた「なんで私は女なの」と悩むシーンがありながらも、サッカーに対しては懸命に向き合っている姿が美しく、そして勝ち負けに囚われないサッカーの楽しさが描かれていると言っていいでしょう。

 

本作の見所

フィジカルの差

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コミックス1巻

舞台が中学サッカーということもあり、男子が成長期を迎えている頃です。これまでは男子に混じって活躍できていた希も、徐々にフィジカルの差を身をもって体感していくことになります。マンガだからと言って、男子に当たり負けないという力強さは持ち合わせていません。

それでも男子顔負けの気迫でチームを牽引していく希の活躍は、必見の価値アリと言えるでしょう。誰よりも練習をし、誰よりもサッカーを愛しているのが痛いほど伝わってきますよ。

 

ナメックとの再会

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コミックス1巻

ナメックというのは希の幼馴染で、幼少の頃は希のことを「親分」と呼んで慕っていた男の子です。彼もまた成長期の真っ只中にいて、面影もないくらいの成長を遂げていました。

「嫌なヤツになっていた」というわけではありませんが、希にも思うところがあったのでしょう。次の試合で当たるのがナメックの中学校だと知った時、何が何でもピッチ上で決着をつけたいと思うようになります。

上の方でも書きましたが、希が所属しているサッカー部には「女子部員は試合に出られない」という決まりがあり、レギュラー発表の瞬間にも希の名前が呼ばれることはありませんでした。「この2人の決着はどうなるのか?」という部分が、本作最大の見所だと言えるでしょう。

 

希の成長

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コミックス2巻

希も持ち前のサッカー愛で「今、自分にやれること」を考え、ゲームを通じて成長していきます。それと共にチーム全体が成長していく姿も描かれており、性別の差が小さく思えるほどスケールの大きいサッカーが展開されると言っても過言ではありません。

この成長こそが、スポーツを通じて「面白いと感じさせてくれる瞬間」だと思うんですよね。眩しいくらいストレートに描かれているので「深くもわかりやすい」、そんな印象です。

 

躍動感溢れる描写

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コミックス2巻 

 絵の線が非常に細かくて、サッカーそのものが持っている躍動感が大きく伝わってきます。棒立ちになっているような雰囲気が一切なく、非常に高い画力で描かれているので、希が楽しんでサッカーをしている様子までもがリアルに表現されていると言ってもいいくらいです。

マンガではあるんですけど、極端に言うと「アニメを見ているような感じ」とでも言いましょうか。それくらいの躍動感を感じさせてくれる絵だと言えるでしょう。

 

続編に期待

本作品は全2巻という、圧倒的に駆け抜けてしまうボリュームで構成されていますが、その終わり方は「これで終わりじゃない」という雰囲気をひしひしと感じさせ、物語が今後も大きく続いていくことを予感させる終わり方となっています。

現に本作品の続編というようなカタチで『さよなら私のクラマー』という作品も出版されているので、こちらの作品にも期待せざるを得ないという状況です。今のところ、メチャクチャ面白いデキなので、この調子で突き進んで欲しいと思います。

 

最後に

作者の新川さんは自身にサッカー経験がなく、「なでしこジャパンのドキュメンタリー番組を見たことがキッカケで女子サッカーに興味を持った」ということなのですが、とても上手く描かれていて、一気に読んでしまう魅力がある作品です。

むしろガチガチなテクニック論などを描いていない分、多くの層に受け入れやすい作風になっているとも言えるのではないでしょうか。サッカーが好きな人もそうでない人も楽しめる内容になっていると思います。興味のある人はぜひ読んでみてください。