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「このマンガがすごい!2017 オンナ編ランクイン作品」を感想を踏まえて紹介する

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(2017/09/15内容追記しました)

もはや年末の風物詩となりつつある「このマンガがすごい!」ですが、2017年版でランクインしたオンナ編の作品を半年経過した今更ながら読んでみました。

良くも悪くも話題作が名を連ねていて、眺めているだけでも非常に面白いです。自分のチカラだけで良作を探すとなると、どうしても好きなジャンルにばかりアンテナが向いてしまうので、このようなカタチで話題作や専門家が選ぶ作品と接する機会ができるというのは、非常にありがたいですね。

以下では、本記事を書いた現在(2017/6月)で発行されている最新刊まで読んだ段階での感想を、私なりに素直な気持ちでレビューしていきたいと思います。ネタバレは最小限に留めながらご紹介したいと思いますので、まだ読んでいないという人も参考にしていただければ幸いです。

 

 

10位 贄姫と獣の王

生け贄として捧げられてしまった女の子と獣の王が織りなすファンタジーで、タイトルとジャケット写真を見る限りは残酷な話かと思いきや、意外とハートウォーミングなストーリーだったという部分に驚きました。

 「花とゆめ」で連載されている作品ということもあり、バックボーンは恋愛に重きを置いた少女漫画です。獣の王に床ドンされるシーンなどの基本も押さえつつ、それを茶化す気になれないくらいピュアな雰囲気がありますね。

「見た目は非常に怖く、鋭い牙や爪を持っている獣王が、実は優しいジェントルマン」だという部分が、世の女性たちのギャップ萌えを誘っているのかもしれません。

まだ単行本で3巻の段階ですので、2人の過去などが伏線となって今後もますます盛り上がっていくことが期待されるでしょう。非現実的な恋愛要素が苦手でない人なら楽しめると思いますよ。

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http://www.hanayume.com/hanayume/niehime/

 

9位 思い、思われ、ふり、ふられ

「ストロボエッジ」「アオハライド」などの作品を手掛けたことでも知られる、咲坂伊緒先生が描く少女漫画です。別冊マーガレットにて連載されています。

タイプが正反対の2人の女の子が主人公ということもあり、同じ咲坂先生の作品でも前作とは全く違う空気感を持った作品と言っていいでしょう。現実主義&夢見がちな2人の恋愛観が楽しめるという意味では、ちょっとしたお得感もありますが、感情移入するには「ダブルヒロインの世界観がケンカしてしまう感」も否めないです。

良く言えば新感覚の咲坂ワールドですが「ストロボエッジやアオハライドのような世界観が好きだから」という理由で手を出すと、ある種のガッカリ感があるかも。どちらの作品も読んでないならオススメで、同じ作者の作品を比較してしまう人にはあまりオススメしません。

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http://betsuma.shueisha.co.jp/lineup/furifura.html

 

8位 僕と君の大切な話

「となりの怪物くん」で大ヒットを飛ばしたろびこ先生の新連載です。ピュアな恋物語と笑いがしっかり両立されていて、とても面白い作品だと思いました。

男女の間に生じる物事の捉え方を皮肉めいた言葉で表現している部分は、まさに圧巻の一言。それでいて恋愛観も蔑ろにしておらず、私の正直な感想としては良い意味で「これが8位!?」という感じです。

ラブコメって言われると、どこかに女を捨ててる感があったりもして、キュンキュンするのとは逆方向のベクトルを感じるのですが、本作品はちゃんと恋愛要素も残されているので、キュンキュンしたい人も笑いたい人も双方が楽しめる内容に仕上がっています。

自分の考えの中に「男って~」「女って~」という考えが少しでもある人であれば、間違いなく鉄板です。ぜひ、読むべし!

【関連記事】

男女の物事の感じ方が一目瞭然!「僕と君の大切な話」を読んで欲しい - はてなの果てに。

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http://go-dessert.jp/lovedeza/robico/

 

7位 昭和元禄落語心中

一時期、ものすごく話題になりましたよね?「なにやら、落語をテーマにした面白い作品があるらしい!」と騒がれていた時期にアニメで見た作品なのですが、今回コミックスも読んでみました。

個人的には落語に全く興味がなかったにも関わらず、アニメ視聴後は落語に興味を持たされてしまったくらいですから、ものすごく大きな魅力とパワーを感じる作品です。アニメにはアニメの、コミックスにはコミックスの魅力があり、どちらも楽しむことができましたよ。

「あさひなぐ」の薙刀、「ヒカルの碁」の囲碁に通ずるくらいの、アニメ(マンガ)から入ってその題材に興味を持ってしまうパターンでした。落語に興味がある人なら絶対に楽しめますし、そうでない人も本作を読み終わる頃には寄席に行ってみたくなるはず。

全10巻、完結済みの作品です。

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http://rakugo-shinju-anime.jp/#slide1

 

6位 透明なゆりかご

この作品がランクインするのは、まさしくオンナ編ならではだと思います。私の場合、このようなランクイン作品読破企画でもなければ、まず手に取ることはなかった作品です。

賛否両論あるかとは思いますが、ほんわかした絵のタッチが多くの人に読みやすくしていて、性教育の教科書として採用してもいいんじゃないかと思えるくらいの作品でしたね。

産婦人科が舞台になっているからこその現実を目の当たりにできる作品で、女性はもちろん男性が読んでもいいと思います。男性の場合は積極的に読もうとは思わないはずなので、彼女さんが強引に読ませるというのもアリかと。

悲しさと感動が両立していて、読んだ人の数だけ感想が生まれる作品だと言えるでしょう。命の重みについて何かを考えずにはいられないので、老若男女問わず読むことができる作品です。

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透明なゆりかご 第1巻

 

5位 椿町ロンリープラネット

「ひるなかの流星」で知られる、やまもり三香先生が手掛けている作品です。現在進行形で、マーガレットにて連載されています。

あくまで私の場合ですが、借金返済のために小説家の家に住み込みで家政婦をするという初期設定に、高い参入障壁を感じました。ライトユーザーが読み始めるのに敷居が高く、作品自体のクセもかなり強いと思いますね。

もしかすると実写化を視野に入れて書き始めた作品なのかもしれませんが、現時点では絶賛しにくい感があるのも否定しません。ひるなかの流星のようなどんでん返しがあるかもしれませんし、結末や実写化のプランによっては今以上に大人気になる可能性を秘めた作品です。

トレンド好きな方は一応、押さえておくといいかもしれませんね。

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椿町ロンリープラネット 第1巻

 

4位 深夜のダメ恋図鑑

恋愛にキュンキュンしたい人ではなく、むしろ「今の彼氏や旦那に対して不満がある」とか「過去に最悪な男と付き合ったことがある」というエピソードをお持ちの方であれば、とにかく共感の嵐を楽しめそうな作品です。

女性ならではの視点からバッサバッサと男を斬り捨てていくような感じは、多くの女性に支持されて上位にランクインするのも頷ける作品でした。青春時代に身を置く若い人よりも、酸いも甘いも経験してきた大人の女性にオススメです。

まるで女子同士が深夜トークで盛り上がっているかの如く、ちょっと踏み込んだ部分の恋愛観が面白おかしく描かれています。「深夜のダメ恋図鑑」とは上手いネーミングだと思いましたね。

すごく重みのあるパンチ(口頭による攻撃)が多数登場しているので、読んでいながらスッキリできる一面も。女性特有の空気感が存分に溢れている作品です(男性にはオススメできません)。

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深夜のダメ恋図鑑 第1巻

 

3位 さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

タイトルの段階では、すごく刺激的で世界観が違うところの物語が描かれていると思っていましたが、読み終わってみると意外とアッサリ読み終わりました。

ノンフィクションなので少し生々しい部分がありながらも、決してタイトルから想像されるような低俗な作品ではありません。kindleのレビューでも非常に高い評価を得ている作品と言っていいでしょう。

恐らくですが、読者の「覗いてみたい壁の向こう側」という部分を巧みにくすぐった作品なんだと思います。個人的には引いてしまう感じでしたが、感覚的には「気持ち悪い物を嫌だ嫌だと言いながらも見てしまうような感覚」に近いのかなぁと。

テーマがテーマなだけにあまりオススメすることはできませんが、「人に理解されにくい一面」を描いているという部分では、読者にとっての新たな知見となり得るでしょう。決して、変なエロいだけの作品ではありません。

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さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

 

2位 春の呪い

少し昼ドラっぽいというか、重いテーマと暗い雰囲気が絶妙にマッチしていて、大人の女性に好かれそうな作品という印象を受けました。不倫ではなく、少しヘビーな三角関係が描かれています。

軽々しく恋愛モノとは言えませんし、少女漫画ではありませんし・・・。なんと表現していいものかわからないくらいの雰囲気を持っていて、版画のようなタッチの力強い描写も頭から離れません。

ストーリーが持つ瞬発力もさることながら、全2巻の加速力はハンパ無いですね。無駄のない洗練されたストーリーで、とにかく終始「読まされてしまう」という表現が適切な作品だと思います。

それにしても「春の呪い」ってタイトルはすごいですね。小説にしても成立するほどの世界観ですので、普段マンガは読まないという人が読んでも楽しめるかもしれませんよ。

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春の呪い 第1巻

 

1位 金の国 水の国

おとぎ話を思わせるその作風は、読む人を選びません。わずか1巻完結であるにも関わらず、読了後は長編小説を読み終わったかのような清々しさを感じました。

イソップ物語や日本昔ばなしが好きな人なら絶対に気に入るような作風で、楽しみながらも教訓が得られる部分には圧巻の一言です。

すごく優しくて心が温まるストーリーは、何度読んでも飽きないでしょう。結局この手のランキングは好き・嫌いで語られるものなんですが、1位になるべくしてなった作品と言っても過言ではないでしょう。

kindleのレビューでも絶賛されていますが、これは文句無しにオススメ!「サクッと読める面白いマンガないの?」って人には、今1番オススメしたいマンガです。

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金の国 水の国 第1巻

 

最後に

個人的には少女漫画、少年漫画、青年漫画などのジャンルを隔てなく読んでいるつもりですが、こういう機会でもない限り読まない作品に触れることができて、とても面白かったです。

1位の作品に関しては、作者の方の別の作品も読んでみようと思えるくらい楽しませてもらいました。読み始めたら最後、一気に読み終わってしまったので「あー、これは1位だわ」って感じでしたね。

今回取り上げた作品たちは、専門家によって選ばれた作品ばかりです。もし興味がある作品があったら、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。